気仙沼ニッティングの編み手さんが、
土屋鞄製造所の鞄職人さんのためにつくった

「職人さんの
ネックウォーマー」

気仙沼ニッティングの編み手さんが、
土屋鞄製造所の鞄職人さんのために、「贈り物」をつくりました。
それは、仕事中に首まわりをふんわりあたためてくれる、
カシミヤのネックウォーマー。身体を動かしたり、
手元を見ながら作業をするときも、邪魔にならないつくり。
鮮やかなカラーは、つけていると気分が明るくなりそうです。
冬も手仕事で、上質な鞄やランドセルをつくり続ける土屋鞄の職人さんが、
いつもあたたかく過ごせますように。そんな願いをこめてつくったのが、
この「職人さんのネックウォーマー」です。

鞄職人と編み手が、お互いのために「贈り物」をする。
そんなコラボレーションを、土屋鞄製造所さんと行いました。

職人さんの手仕事でランドセルや革鞄をつくる「土屋鞄製造所」と、
私たち「気仙沼ニッティング」は、扱う素材やつくるものは違うのですが、
「手仕事で、いいものをつくり、お客さまにお届けする」という気持ちは
通ずるものがあります。そこで、鞄職人と編み手がそれぞれに「贈り物」をつくって
プレゼントしあう、コラボレーション企画を立ち上げました。
気仙沼ニッティングにできることは、あたためること。
土屋鞄の職人さんたちが、冬場に手仕事をするときも、あたたかく過ごせるように。
そんな願いをこめて編み手さんがつくった「贈り物」が、
「職人さんのネックウォーマー」です。

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手仕事に誇りと想いを込めて。贈り物を届ける物語。

あらすじ

緑も濃くなってきた6月のある日。
気仙沼ニッティングの編み手の「じゅんこさん」と、
社長の御手洗は、東京・西新井にある土屋鞄製造所の工房を訪ねました。
鞄職人の阿部さんや、ランドセル職人のみなさんのお仕事を拝見し、
なにを「贈り物」にするとよろこばれるか、考えるためです。
二人の心に残ったのは、土屋鞄の工房で出会った、
ランドセルをつくる職人さんたちの姿です。

土屋鞄の職人さんたちは、こどもたちのランドセルを、手仕事でつくっています。
職人さんたちは、暑い日も寒い日も、手を動かし、
真剣なまなざしでランドセルと向き合います。
ずっと同じ姿勢で、長時間もくもくと作業をする
職人さんの姿を見て、じゅんこさんと御手洗は
「冬は、身体が冷えるかも」と考えました。
東北の冬は寒いからか、東北に住む人たちは、
人一倍、「あたたかくあること」を大切に思っている気がします。
周りの人が寒い思いをしていないか、
あたたかくいられているか、とても、気にかけるのです。
でも、なにをつくったら、職人さんたちによろこんでもらえるでしょう。

手ぶくろ? 

それは、むずかしそうです。手ぶくろをつけていたら、
きっと職人さんたちは、革の感触が手で感じることができなくなってしまうでしょう。

マフラー?

それは、きっとダメです。職人さんは、革をすく機械や、大きなミシンを使うことがあります。
マフラーをしていて、万が一巻き込まれてしまったら、大変です。

セーターはどうでしょう。

うーん。土屋鞄の職人さんは、汚れてもいいように、
工房ではデニム地のエプロンをすることになっています。
エプロンの下にセーターを着たら、脱ぎ着がしにくいから、身体を動かして暑くなったときに、
きっと不便です。なかなか、妙案が浮かびません。

考えた末、最初につくったのは「くつした」でした。
毛糸のくつしたは、すごく、あたたかいのです。
そして、足の先があったかいと、全身がポカポカとあたたかくなります。
床で、くつを脱いで作業をしている職人さんたちも、毛糸のくつしたをはいたら、
きっと冬でもあたたかくいられます。

でも、「くつした」のアイデアは、その後却下になりました。なぜでしょうか。
ランドセル職人さんたちに聞いてみると、立ち仕事をしている人は、
スニーカーの中に厚手の靴下をはくのは難しく、また座って作業をしている人も、
くつしたのまま歩くことあがるので、すべらないか心配である、ということがわかったからです。
職人さんたちに、工房でつかっていただくからには、安全第一。
「くつした」は、いい案ではなさそうです。

 「贈り物」のアイデアが白紙になり、編み手のじゅんこさんと社長の御手洗は、
どうしようかともう一度頭をひねりました。そんなとき、ヒントになったのはある職人さんの言葉。

「私は、床の上であぐらの姿勢で仕事をしているのですが、足の上にエプロンが掛かりますし、
ランドセルも抱きかかえている感じなので、下半身は意外とあたたかいのです。
それより、上半身が冷えるかなぁ」

そのとき、編み手のじゅんこさんは言いました。
「首まわりを、あたためるといいんじゃないかしら」

襟もとがあたたかいと、全身が、ぽかぽかとしてきます。
それに、首のまわりにあたたかくて気持ちがいいものがあると、なんだか気持ちが落ち着き、
安心するものです。冬もせっせと工房でランドセルをつくっている土屋鞄の職人さんたちに、
なにか首まわりをあたためるものをお贈りしたい。でも、マフラーやストールは、ダメです。
万が一、はしっこが機械に巻き込まれると、危ないからです。

そこで、考えました。

「そうだ、ネックウォーマーにしましょう。ネックウォーマーなら、
職人さんも、使いやすいんじゃないかしら」

気仙沼に戻ると、じゅんこさんは早速ネックウォーマーを編み始めました。
じゅんこさんが編んでは、スタッフが試着をし、改良ポイントを考えます。
職人さんがどんな体勢でお仕事をしていたかを思い出しながら、
首のまわりでごわつかないか、
下を向いて作業するとき邪魔にならないか、
肌ざわりはやわらかいか…など検討してきます。

そして、ついにできました。
とっておきの糸、カシミヤを使ったネックウォーマーです。

11月のある日、じゅんこさんと御手洗は、また土屋鞄製造所の工房を訪れます。
土屋鞄の職人さんに、この「贈り物」をお届けするためです。

その様子についてくわしくは、ぜひ、このお話の「最終話」でご覧ください。

ここでは「とってもよろこんでいただきました」とだけ、ご報告させていただきますね。

つくる人から、使う人へ。
あたたかな気持ちが、ずっとリレーしていきますように。

使っているのは、特別なカシミヤ。

「職人さんのネックウォーマー」に使っているのは、
2018年に発売した気仙沼ニッティングの新商品にも使っている、
特別なカシミヤです。いままで、こうした鮮やかな色のカシミヤは、ありませんでした。
それは、カシミヤのやわらかい繊維をいためずに、
こうした発色のいい色に染めることが、技術的に難しかったからです。
それが最近、日本のメーカーで、
カシミヤをいためずに鮮やかな色で染める技術を開発した会社があり、
その技術でカシミヤを染色をして気仙沼ニッティングのために糸をつくっていただきました。
素材は、とても上質なカシミヤ。とろけるようにやわらかです。今まで、この色で、
この感触のものは、なかったと思います。ぜひ、店頭でさわってみてください。
きっと、「え!」といううれしいおどろきが、あることと思います。

鞄職人さんのために
おつくりしたものですが、
少しだけ、販売させて
いただくことになりました。

【 限定制作 受注販売 】職人さんの
ネックウォーマー

価格 : 32,400円(税込)

サイズ : S、M 

色 : 赤、黄色、ネイビー、ロイヤルブルー、グレー、白

素材 : カシミヤ100%

販売方法 : 受注生産です。
店頭でお申し込みください。
お届けまで1ヶ月ほどです。

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